日本を決定した百年
3/31 旧3/1 晴れ
吉田茂氏はうまいものが好きで、
特に「人を食う」のが好きだったようです。笑。
彼の略歴を見ると
戦前ですでに外交官を退官する年齢に達しています。
戦後の政治家としての活躍は
60代後半からなのです。
私利私欲なく
日本の将来のためという一心であったのだと思います。
日本は日米親交を基調にし、
共産主義から日本を守ろうということも端々に出てきます。
本書は3部構成です。
「日本を決定した百年」(1962年)は
はじめにだけ本人が書き、あとは代筆だそうです。
明治から戦後の復興までがまとめられています。
「はじめに」の中で日本の成功の秘訣を
「日本人のすぐれた「勘」のたまもの」と書いています。
「すぐれた歴史の感覚をもち、
勤勉に働く国民に与えられる一種の贈り物のようなもの」
「付録:外国人がみた近代日本」は
編集部が日本に滞在した外国人(7人)が書いた文章を載せたものです。
「思い出す侭」(1955年)は
新聞記者に語ったものをまとめたものです。
ハウス大佐の言葉として
「ディプロマチック・センス(外交的感覚)がない国民は必ず凋落する」
「外交はどこまでも慎重なるを愛し、
慎重を欠けば多年蓄積した国力も一朝にして壊滅せしめらる」
当時
「わが国は・・日米親交を基調とすべき」
「そもそも中立主義で国の独立を守らんというが如きは
事実無意味で空論である。」
西園寺公望の言葉として
「国の大事を論ずるにおいては一身を投げうつだけの決意なかるべからず」
山本権兵衛の言葉として
「責任ある立場に立った場合に、
断ずべきを断ぜず、事を過ることのないように心掛けよ」
吉田茂、すごい人だったのですね。
http://www.chuko.co.jp/bunko/1999/12/203554.html
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