本のタイトルは内容には関係ありません。
著者の緒言によると、
新聞連載が元旦から初めて彼岸過迄書く予定だからです。
実際にはもう少し長く4月終わりころまでです。
http://www.shinchosha.co.jp/book/101011/
内容は
著者が最後に「結末」でまとめています。
「敬太郎の冒険は物語に始まって物語に終わった。」と。
主人公・敬太郎は大学を出て、就職しないでいます。
彼がかかわる人物の物語が
章ごとに語られています。
森本によって、放浪生活の断片を。
田口によって、社会をいかに眺めているかを。
松本からは人生観を。
千代子からは彼女がかわいがった幼児の死のことを。
須永からは母子の関係と千代子との関係を。
松本からは須永の出生の真実を
この中で敬太郎の行動は
田口に頼まれて松本をつけたことくらいです。
物語の最後は
須永が旅に出ているところで終わります。
初めに出てくる森本以外の登場人物は
親類縁者という関係です。
敬太郎は須永の友人です。
読んでいると、だんだん話がつながってきます。
夏目漱石の小説に出てくる人は
悩み多き人たちが多いですね。笑
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