
「日本の国境問題」
サブタイトルは尖閣・竹島・北方領土。
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480066091/
尖閣は中国と、竹島は中国と、北方領土はロシアと、
それぞれ交渉を重ねています。
それぞれの島は日本が戦争に負けるときに、
ポツダム宣言により明確に放棄した島でもあります。
まずその前提があります。
その後、交渉により、日本に戻りそうになった島もあります。
歯舞・色丹ですね。
この本では
戦後の交渉の経緯や両国の立場などがしっかり書かれていて、
それぞれの問題についてよくわかります。
中国とは国交回復以来、問題が棚上げになっていること。
以前の尖閣漁船問題は、
紛争を避けるため、中国が自ら取り締まるべきこと。
北方領土は棚上げしないことにより、
いまだに日ロ平和条約も締結されていません。
ロシアの支配下に置かれています。
日本は戦後、放棄していますから当たり前ですが・・
かつての交渉では
歯舞・色丹の返還までは具体的に進んでいた時期もありました。
竹島は
韓国が独立して以降、ずっと問題となっています。
ヨーロッパでは
敗戦国ドイツが多くの領土が削られています。
独仏間では、
ドイツが領土をフランスに渡すことにより友好な関係が築かれました。
そういう取組が
今のユーロにつながっていることは間違いありません。
第6章では
「感情論を超えた国家戦略とは―よりよい選択のために」として
著者の意見が述べられています。
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480066091/