
著者は
ハチやアリなどの真社会性生物を専門に研究しています。
プロフィールでは進化生物学者となっています。
http://www.agr.hokudai.ac.jp/ecosys/ecolgy/haseomo.htm
この本は
研究から得られたアリやハチの世界を
人間社会ともからませながら、進化という視点で述べられています。
http://www.mediafactory.co.jp/c000051/archives/027/001/27161.html
さて、
「働かないアリに意義がある」って、なぜでしょう。
しかも7割は働かないのだそうですよ。
遺伝に差があり
反応閾値(反応性)違いがあるからなんですね。
通常状態なら7割は死ぬまで働かないのですが、
絶対的にそういうわけではないのです。
集団が危機的になったりするようなときには働くのです。
つまり反応性が低いのですね。
反応閾値が同じようになっていると
何か危機・変化があった時に集団が滅びやすいのです。
遺伝的多様性が重要というのは
そういうことが理由の1つとしてあるのですね。
こんな章立てになっています。
・7割のアリは休んでいる
・働かないアリはなぜ存在するのか
・何で他人のために働くの?
・自分がよければ
・群れか個か、それが問題だ
・その進化は何のため