2012年01月15日

「下山の思想」(五木寛之)

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著者は1932年生まれで、
終戦時に、平壌にいて、逃げのびてきた経験を持つ。

そういう時代を生き抜いてきた人は
どこかで政府や為政者を信じられない思いがあるのではないのでしょうか。

そして現在の日本において、
僕たちは福島原発でそのことを目の当たりにしています。



登山とは、
上りだけでなく下り終わるまでが登山です。

そして下りこそ、
余裕を持って周りを見回せるものでしょう。

日本は今、成熟の時代を迎えています。
もう上りの時代は終わっています。
つまり下山の時期なのです。

下山すなわち終わりを意味するのではありません。
下山しながら視野を広く取って、
新たな目標を定められれば、また登山が始まるかもしれません。

本の前半は
そんな「下山の思想」が書かれています。

本の後半は下山とからめつつ
「大震災のあと」「ノスタルジーのすすめ」という章になっています。

http://www.gentosha.co.jp/search/book.php?ID=300579
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こんな車の停め方やめましょうね・・東平の車の停め方について

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1/15 旧12/22 くもり

昨日、ツアーでの移動中、
こんな場面に出くわしました。

夜明道路沿いで、一応すれ違いはできましたが、
車が両側に停まりとても邪魔でした。

この場所はちょうどサンクチュアリーの入口で、
観光はもちろん、調査・作業・行政の方もよく利用されています。

しかし駐車場がないので、
どうしても路上駐車になります。

この道はそれほど交通量はないので、
片側にきっちり停めていれば邪魔にはなりません。

片側駐車をうまくしてもらうために
入り口付近の前後に青い大きな石を置いて目印にしています。
(マナーよくするためのあくまで有志でつけた目印)

車を停めるのは青い石の置いてある左側だけで
その場所より入り口側には車を停めないようにします。

この日は2台が変な場所に停めてありました。
入り口付近の車と青い石のない側に停めている車です。

もちろんこの目印について知らない人もいると思います。
口伝で知っていただければと思います。



ちなみに集落のほうでも
両側に車が停まっていて通行の妨げになることがよくあります。

あとで停める人は両側駐車にならないよう
気をつけてください。

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2012年01月14日

黄葉がすすむアコウザンショウ

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1/14 旧12/21 曇り

山地のほうでは
アコウザンショウ(ミカン科・固有種)の黄葉が進んでいます。

常緑の樹林のなかにポツリポツリ黄葉があるし、
葉の形が独特なので、すぐわかります。

雌雄異株で、雌株は今の時期実がなっていて、
周辺では独特の香りがしてきます。

アカガシラカラスバトはこの実も餌にしています。

実際、
冬場にアカガシラカラスバトを目撃する場所は
この樹のある所が多いのですね。

冬場の重要な餌資源なのですね。


ちなみに以前にも似た記事を書いています。
http://blogs.dion.ne.jp/mulberry/archives/9109268.html
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2012年01月13日

ソフトグライダー ノースアメリカンP51「ムスタング」

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1/13 旧12/20 曇り

アメリカ軍の戦闘機、
ノースアメリカンP51「ムスタング」のソフトグライダーです。

昨年末、内地の駄菓子屋さんで見つけて、
つい買ってしまいました。

確か200円くらいの手ごろな価格でした。

ではなぜ買ったかというと、
父島にこの飛行機の残骸があるからです。

ただし、
現場では羽・エンジン・プロペラなどの一部が散乱している状態です。

なのでまったく原型はイメージがつきません。

オモチャとはいえ、
原型がわかるとそういった残骸を見てもイメージしやすくなりますね。

もちろんムスタングは
写真やプラモデルもたくさんあるはずです。

この話しは
ソフトグライダーのような安価なもので見つけたところが
ミソですね。(笑)

戦跡ツアーでこの残骸を見たい方はリクエストください。
道路から20分ほど森の中に入った場所にあります。

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2012年01月12日

辰年にちなんでヒリュウシダ

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1/12 旧12/19 はれ

今年の干支は辰ですね。

辰にちなんだ名前の植物を紹介をします。

父島では高木性の樹林下に多い
ヒリュウシダ(広域分布・シシガシラ科)です。

千尋岩こ行くルート沿いでは
道沿いに連続でまとまって群生している場所もあります。

ヒリュウは飛龍(飛竜)です。
葉の感じから
竜が飛んでいる様子に見立てたのでしょうか。

このシダは
人の背丈くらいになる大型のシダで葉柄も固くてしっかりしています。


辰にちなんだというと、
他にリュウビンタイ・リュウビンタイモドキというシダも
小笠原にはあります。
そのうち紹介します。
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2012年01月11日

南島周辺外来種排除作業(2011年度14回目)

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1/11 旧12/18 曇り

昨日、
今年度14回目の南島周辺外来種排除作業でした。

作業箇所は
陰陽池を越えた北部の東斜面です。

主にイネ科のハハキメヒシバなどを抜きました。
120kgを越えるほどでした。

一見すると、上のほうは枯れていたのですが、
地上部に近いところはまだ青くしげっていました。

そのため根からひっこ抜くのは
かなり力が必要でした。

今年度あと4回作業です。

もうカツオドリはすっかりいなくなっています。

夏場にカツオドリの営巣場所がありできなかったことを
しっかりやる予定です。

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2012年01月09日

「オガサワラオオオウモリ 森をつくる」

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「オガサワラオオコウモリ 森をつくる」
素敵な本なのに、ずいぶん紹介が遅くなりました。
http://www.komineshoten.co.jp/search/info.php?isbn=9784338270014

対象は小学校中学年からという本で、
漢字にある程度ルビがふってあります。

写真が豊富で、表現のやさしい本です。
大人が読んでも十分な中身の本です。

著者2人はそちらも面識のある方です。
その1人である鈴木創さんからこの本を1冊いただいていたのですが、
ようやくきちんと目を通しました。

僕の名前も巻末のリストに
一斉カウントチームのメンバーとして載っています。
ちなみに娘の千尋もです。
(旭も手伝いに行ったことがあったのですが入ってなかった)

内容は
オオコウモリの生態にまつわる部分と
人間とかかわる部分との2部校正。

前半は
ツアーでもよく質問されるようなことが解説されています。
くらし、出産、昼間の活動、体のしくみ、食性など。

後半は
農家の対策や調査のことなど。
http://www.komineshoten.co.jp/search/info.php?isbn=9784338270014


ちなみに僕は
昨年とある機関誌に
「観光資源としてのオガサワラオオコウモリ」という文章を書いています。
http://www.h2.dion.ne.jp/~mulberry/sub3-65.htm

オオコウモリ記事
http://blogs.dion.ne.jp/mulberry/pages/user/search/?keyword=%A5%AA%A5%AA%A5%B3%A5%A6%A5%E2%A5%EA
posted by mulberry at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | 更新情報をチェックする

「be gentleman」

「be gentleman」。

札幌農学校(北大の前身)にクラーク博士が招聘された時に
校則をどうするか問われて答えた一言だそうです。

校則を細かく決めずに、「紳士たれ」。

むしろ、すべてを含蓄した重い言葉です。

こういう大雑把なルールは
価値観が共有されている社会・世界では十分意味のあることでしょう。

明治の始めのころなら
武士道や儒教の教えが十分生きてきたころだから
たぶん生徒はそれに倣ったことでしょう。

しかし
現在のようにあらゆる価値観がある社会では
成り立ちにくいのでしょう。

芯となる思想のない時代もありますからね。

だから
具体的に決め事が作られていきます。

そして、
法律はもとより、地域の自主ルールにいたるまで
細かい文言になっていきます。

そして抜け穴が見つかるたびに
また新たなルールが必要になっています。

世の中全体がそんな感じですよね。

これからの自分自身の生き様では
こうありたいと思っています。
「be gentleman」。

でも
自分にとって芯となる思想は何かといわれると、
・・・・・・・・・
やはりこれからもっと古典に親しむしかないですね。 

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三日月山のガジュマルアーチ

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1/9 旧12/16 はれ

三日月山の展望台から少し下った場所に
大村第二砲台跡の戦跡が残っています。
http://www.h2.dion.ne.jp/~mulberry/sub14-3.htm

このあたり一帯は
今はガジュマル(外来種・クワ科)が生い茂っています。

その当時に植えられたものと思われます。

道路沿いには
見事にアーチ状になっているところもあります。

遠めに眺めるととてもいい感じです。

ツアー参加者が
ここにイルミネーションをかざるといいではないかと言ってました。

確かにおもしろいですね。

三日月山に夕日を見て
ここのイルミネーションの下を通って帰っていく。

試しても良さそうなアイデアです。

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2012年01月08日

デイコ(ビーデビーデ)の花

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1/8 旧12/15 晴れのち曇り

清瀬信号付近の
デイコ(マメ科・広域分布種)の樹は花を咲かせています。

昨年もこの樹が早かったようです。
http://blogs.dion.ne.jp/mulberry/archives/9947675.html

落葉しつつ、花をつけ始めています。

デイコは島かるたで
「赤い花 春が来たのを 知らせてる」と詠んでいます。

実際に大部分が咲き始めるのはもうしばらくあとで、
このかるたの句にぴったりです。

今咲いているのは
どちらかというと新春(新年)を知らせている感じですね。

小笠原ではビーデビーデとも呼ばれています。
ハワイ語でのデイコの名から転じたようですね。

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2012年01月07日

自然物の持ち帰り(特に漂着物のサンゴや貝)にどう対処すべきか

1/7 旧12/14 はれ

のっけからとても失礼ないいようになりますが、
一般的に中高年の女性は自然物の持ち帰りをしたがる傾向が
あります。
(他の世代や性別に比べ多いということです)

これはガイドとしてもとても困りものです。

マナーでもあるので、国立公園区域の内外にかかわらず、
ツアー中の自然物の持ち帰りはしないようにお願いしています。

山でガイドしているときはほとんど特別保護地区でもあるので、
そこを強く言いますから、まず大丈夫な感じです。

ところが海岸にくと、
やはりサンゴや貝などの漂着物に目がいくようです。

普段ガイドしている海岸は1種か2種の場所です。

厳密にはこの漂着物の持ち帰りが違反になるかは
よく分かりません。

マナー的には当然、持ち帰りはしないでほしいです。

お客様から聞かれると
改めてツアー中の持ち帰りはしないようお願いしています。

ただ法的な解釈のきちんとした説明はできません。
漁業権とのからみもありそうです。

いつも悩みどころです。

だから見て見ぬふりすることもあるのです。

漂着物だからいいよっていうのも
ありなのかもしれませんね。

さてどんなものでしょう。

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2012年01月06日

1-2月の気候・海況の概況(吉井起床庁の私的なもの)

1/6 旧12/13 晴れ

年始から冬型の気圧配置の影響でシケが続きます。

1-2月は
強い冬型の気圧配置で寒波になると
小笠原でも気温が低めで、海は大荒れになります。

夏場に比べると、
平均すると海は悪いことが多いですね。

波が3Mくらいで普通で、
ちょくちょく4-5Mがやってきます。
なので酔い止め必須です。

おがさわら丸は
概して南下の時は追い波で、揺れるけど、遅れは少なめです。

しかし逆に北上は、
向かい風を受けて大幅に遅れることが時にあります。

僕も一度、翌々日の早朝6時についたことがあります。
そのときは1等の窓が1ヶ所割れたそうです。

この時期の最高気温は18-20度というところでしょう。
海水温は20度くらいかな。

風がある日は当然体感はもっと下がります。

陽がない日や夕方から朝方にかけては
かなりひんやりしています。

油断しがちですが、
陽射しは日々強くなっています。

一日外にいるとかなり日焼けしますので、
こちらは十分お気をつけ下さい。

日中はそれなりに過ごしやすい気候です。

1-2月に来島される方は
海が荒れやすい時期というのを憶えておいてください。

波はNHKの気象情報か
事前に気圧配置をチェックすると大体わかりますよ。

http://www.h2.dion.ne.jp/~mulberry/sub16-1.htm
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2012年01月05日

旭と一緒に新春凧揚げ

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1/5 旧12/12 曇り

昨日午後、旭と凧揚げをしました。

父島は意外と凧揚げをする場所がありません。
十分広くてやりやすいのは学校のグラウンドですが、
自由には使えません。

そうなると村の奥村グランドくらいなものです。
海岸だと小港くらいですね。

この日は奥村グランドです。
午後はあいていました。

凧は3つ持っていきました。
2つは数年前に作った小笠原凧で、もう1つは市販のカイトです。

小笠原凧:
http://blogs.dion.ne.jp/mulberry/pages/user/search/?keyword=%BE%AE%B3%DE%B8%B6%C2%FC

小笠原凧はいまいちうまく上がりませんでした。

そこであきらめて市販のカイトに。
気持ちよく空を飛び回ります。

僕と旭で交代で凧揚げを楽しみました。

僕が子供のころ、
正月といえば、コマ回しや凧揚げをよくやったものです。
(羽子板は記憶がないですね)

そんな新春らしい遊びを
子供にも伝えていきたいものです。
(本当は凧は日本風のがいいんですけどね)
http://blogs.dion.ne.jp/mulberry/pages/user/search/?keyword=%C2%FC
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2012年01月04日

映画「聯合艦隊司令長官 山本五十六」

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「聯合艦隊司令長官 山本五十六」
年末の上京で1本見た映画がこれです。
http://isoroku.jp/
http://theaters.toei.co.jp/TheaterList/?PROCID=02350

戦争映画ですが、
戦闘シーンはわずかでむごいシーンもほとんどありません。

ストーリーのほとんどは
タイトルの通り聯合艦隊司令長官になって以降のものです。

山本五十六の人となりがよく描かれていて、
登場人物はほとんど軍人で戦時下が舞台ですが、
むしろあったかさを感じました。

僕はとても好きです。

この映画のストーリーは
基本的には史実に基づいています。

登場人物のはじめに、人物名のルビなどないので、
史実・軍人の予備知識がないとちんぷんかんぷんかも知れませんね

昭和の海軍のお勉強してから映画見てください。

こんな人物になりたいと思わせる映画です。

ちなみに
米内光政・井上成美も読むといいかもしれません。
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新年のご挨拶

1/4 旧12/11 曇り

遅ればせながら、もう御用初めの日となってしまいましたが、
本年もよろしくお願いします。

このブログも
なるべくがんばって更新していきます。

最近はサボることを覚えてしまったので、
バタバタしている時は、携帯からの投稿で済ませてしまいがちです。
(ごめんなさい)


小笠原は今年一年くらいは
まだ遺産効果で観光客の多い状態が続くものと思われます。

ただこれがいつまでなのかは、僕には見通しがありません。

うちは今年も、僕と妻と2人ガイド体制で、
やれる範囲でがんばりたいと思います。


僕は今年50歳になります。
いよいよ人生の後半戦というのを実感しています。

今年一年は
その準備期間としたいと考えています。

50歳からの人生、
何をすべきかじっくり考えます。

孔子に言わせれば
「四十にして惑わず、五十にして天命を知る」ですが・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E5%91%BD

昨年末、北大の同窓会報を読んで、
改めて「少年よ(青年よ)、大志をいだけ」
という言葉をかみ締めていました。

いまさらながらですが、
「be ambitious」座右の銘にしてもいい言葉です。

さて、人生の終わりは突然くることがあります。
後半戦に入るとそんなことも考えるようになりますね。


うちの子供2人は、
4月から、長女・千尋(ちひろ)が中学生。
長男・旭(あきら)が3年生です。

今年も
よく学びよく遊んで、元気でいてくれることを願っています。

僕と妻のお互いの親も、
みな元気でいてくれることを願っています。

posted by mulberry at 08:47| Comment(0) | TrackBack(0) | できごと | 更新情報をチェックする